Q&A

患者様から寄せられる、よくあるQ&Aをまとめました。

Q. 診察・内視鏡検査は予約制ですか?

内視鏡検査のみ予約制で受け付けております。

Q.費用はどのくらいかかりますか?

大腸内視鏡検査は(3割負担で観察や組織検査なら)およそ5千円~1万円です。
ポリープ切除した場合はおよそ2~3万円です。

Q.内視鏡をする医師はどうなっていますか?

毎週木曜午前と土曜のみ順天堂大学医院消化器内科の内視鏡専門医が検査を担当しております。それ以外はすべて院長が担当しております。

Q.経鼻内視鏡はできますか?

当院では、口からの内視鏡で対応しております。ただ麻酔下の検査のため、比較的楽に受けることが可能です。

Q.胃と大腸は同日に内視鏡検査可能ですか?

現在当院では胃と大腸の内視鏡検査は同日に行っておりません。

Q.検査時の麻酔は完全に寝てしまいますか?

当院では安全第一で、苦痛がない範囲で、お一人お一人に合わせて適量で麻酔を使用しております。人によっては検査時に寝てしまう方もいらっしゃいます。

Q.大腸内視鏡検査時、ポリープがあればその場で切除できますか?

ポリープのサイズが15mm以下の大きさであれば、ほぼその場で切除いたします。

Q.下剤の種類は複数ありますか?

下剤の種類は3種類あります。ポカリスエットのような味のマグコロール、やや濃い梅しそのような味のモビプレップ、以前からあるニフレックがあります。

Q.内視鏡検査後仕事はできますか?

胃内視鏡検査(胃カメラ)の場合、内視鏡検査終了後にお仕事可能です。大腸内視鏡は下剤の投与もしますので、検査の日のお仕事はお休みされることをお勧めいたします。

Q.内視鏡検査後飲酒は可能ですか?

検査の際生検(細胞検査)をした場合、当日は止めていただきます。また、大腸内視鏡でポリープを切除した際は、検査後1週間は止めていただきます

Q.妊娠中や授乳中に内視鏡検査は可能ですか?

妊娠中の内視鏡検査は難しいです。授乳中の場合は麻酔を使わなければ検査は可能です。なお、内視鏡検査後2日間授乳をやめられれば検査時の麻酔も可能です。

Q.支払いにカードは使えますか?

当院では現金のみの支払いとなっております。

Q.大腸の内視鏡検査で切除する際は痛いですか?

大腸粘膜には神経がないため、内視鏡検査中にポリープを切除する際は痛みを伴いません。

Q.胃の内視鏡検査で苦しいのは嫌なのですが・・

当院の胃内視鏡検査は、口から細いスコープを挿入しておこないます。長年の内視鏡検査で培われた安全で的確な麻酔を使用することにより、楽に検査をすることが可能です。

Q.検査当日の準備はどのようにしたら良いでしょうか

【大腸の内視鏡検査前】

検査当日は、朝食をとらないで、検査5~6時間前から約2Lのお水の下剤を服用していただきます。下剤の服用は、ご自宅かご希望があればクリニックでも可能ですので、ご相談ください。服用後、30分から2時間の間に4~5回トイレに通い、最終的に黄色透明な水様便になると検査可能です。


【胃の内視鏡検査前】

検査当日は、朝食をとらないで検査予約15分前までご来院いただきます。
血圧の薬など服用している方は起床時に服用してきてください。

Q.検査にかかる時間はどのくらいですか

胃と大腸ともに、麻酔後休憩があるため、来院から帰宅までおよそ2時間かかります。

Q.大腸がんについて教えてください。

近年、大腸がんが増えてきています。
女性では2003年から胃がんを抜いてがん死因の1位になりました。 男性は現在がん死因の3位ですが、将来肺がんに並ぶといわれております (以下のグラフ参照ください:主ながんによる死亡率の推移(2018年人口動態統計→別表あり)。
大腸がんは、胃がんなどに比べて自覚症状がでづらいことから、検査をしないと進行した状態で発見されることが珍しくありません。
大事なことは、40歳を超えたら一度大腸の検査を受けることをお勧めします。 とくに、持続的に便に血が混じる方、血縁にがん経験者がいる方、過去に大腸ポリープを切除したことのある方は、積極的に大腸の検査を受けてください。 はじめから内視鏡検査を受けることに抵抗がある方は、便潜血検査を受けてみることでもよいでしょう。
しかし、大腸がんはけっして危険ながんではありません! 早期で見つかると、簡単に内視鏡で治療できます。 また、内視鏡時に発見される大腸腺腫といわれるポリープは、放置すると増大してがん化することがあるので、内視鏡で切除します。 内視鏡により、この腺腫をすべて切除してしまうことにより、大腸がんの芽を摘んでしまおうという考え方です。
これは、クリーンコロン(きれいにした大腸の意味)といって、世界的に大腸がんの早期発見・治療につながる代表的な方法です。

悪性新生物の主な部位別にみた死亡数の推移(男)
悪性新生物の主な部位別にみた死亡数の推移(女)

Q.大腸がん健診の便潜血検査について教えてください。

大腸がん健診が現在広く普及しております。 免疫的便潜血検査という、検査が多くされております。 これで陽性になっても、がんである可能性は4%前後でしかありません!ですので、あまり心配されないでください。
しかし、ポリープはある可能性はありますので、必ず大腸内視鏡検査を受けることはお勧めします。 大腸がん健診の便潜血検査は、内視鏡をうけるための、よいきっかけとお考えください(便潜血検査は、毎年定期的におこなうことで検診としての意義があるとされております)。
また、近年女性の大腸がんが減少しない原因の一つに、大腸内視鏡検査を怖がり便潜血のみで経過を見てしまうことがあるかもしれません。内視鏡検査をせずに便潜血検査のみでがん検診をしている方で、はじめて陽性になった場合に内視鏡検査をすると、進行した癌に遭遇することが時にあります。欧米では50歳になると、大腸内視鏡検査をすることが一般的です。
是非とも、ある程度の年齢になったら症状に関係なく内視鏡検査をすることをお勧めいたします。

Q.大腸内視鏡検査とは、どういうものですか?

前日は普通にお食事可能です。
当日検査5時間前から、1~2Lの下剤を服用していただきます。 やや量は多いですが、これにより腸の中を完全に洗浄してきれいな状態にいたします。
洗浄した腸は、図のようにきれいな状態になります。(図1)

洗浄した腸
【図1】洗浄した腸(きれいな状態)

検査は、鎮痛剤を注射してから、肛門からゆっくり内視鏡を挿入していきます。
大腸は、粘膜には神経がないため、腸管が伸展されなければ、まったく無痛です。 腸管を図のように伸展させないように挿入することが、大腸内視鏡検査が難しいとされる要因の一つであります。

hooking the fold

院長執筆の本から抜粋
【図2-1】院長執筆の本から抜粋

a : ひだが見えたら、管腔にゆっくり挿入する。
b : ひだを超えたら、軽く空気を呼吸しpull-backする。
c : 吸引後、スコープをpushする。

right-turn shortening technique

院長執筆の本から抜粋
【図2-2】院長執筆の本から抜粋

a : S状結腸に挿入。
b : 管腔に沿ってゆっくり挿入する。
c : 屈曲を越えてright turn、pull-backする。
d : スコープ先端は進む。

Q.大腸ポリープについて教えてください。

大腸ポリープというだけで、がんと思われる方がいらっしゃいます。 しかし、多くは良性なのです!大腸のポリープには、大きく2種類あります。一つは腺腫という良性のポリープ。【図3】
これは、良性ですが、放置すると、その一部ががん化する可能性があるため、内視鏡下に切除いたします。 大腸は、粘膜には神経がないため、切除に痛みはありません。 一般的には、5mm以上のもので、切除の対象になります。 しかし、陥凹したポリープは、小さくてもがんであることがあるため、注意が必要です。

 腺腫と拡大像
【図3】 腺腫と拡大像
 腺腫と拡大像
 腺腫と拡大像

もう一つは、過形成性ポリープとされるものです。 これまで過形成性ポリープは、がん化しないとされ切除の対象にはなっておりませんでした【図4】

過形成性ポリープと拡大像
【図4】 過形成性ポリープと拡大像
過形成性ポリープと拡大像

しかし、近年過形成性ポリープと思われてきた病変の中に、鋸歯状病変 (sessile serrated lesion) というポリープが発見され一部で癌化することが注目されるようになってまいりました【図5】。

鋸歯状病変と拡大像
【図5】鋸歯状病変と拡大像

鋸歯状病変と拡大像

Q.大腸がんの内視鏡治療について教えてください。

大腸がんであっても、腸の壁の真ん中にある粘膜下層という部位までの浸潤のものの一部は、内視鏡で切除可能です。 つまり、がんであっても早期であれば、転移がほとんどないため、4~5cmのものでも、内視鏡で切除が可能です!

内視鏡で切除

Q.内視鏡の消毒はどうしているの?

当クリニックでは、内視鏡は検査ごと1本ずつ消毒しています。 消毒は日本消化器内視鏡学会推薦の方法で行っておりますので、ご安心ください。

Q.大腸内視鏡検査の現場の実情について教えてください。

大腸内視鏡検査は、以前から比べるとかなり普及してまいりました。しかし本当の専門家は、苦痛なく内視鏡を挿入し、的確に病変を診断し切除することに熟練した医師であることが求められます。
私は、順天堂医院在籍中からクリニックの現在まで、30年近く毎日のように大腸内視鏡検査をおこない、 無痛で内視鏡を挿入し、正確に病変を診断の後可能な限り内視鏡的に切除することに情熱をかけてまいりました。 これまで約4万件の大腸内視鏡検査をおこない、約2万件前後の内視鏡治療を行ってまいりました。